先日、千葉県某所で行われた調剤過誤防止研修会に行ってきました。
2010年の医療事故の報告件数は過去最高となりました。
これは、報告対象医療機関が増えていることと医療関係者に報告意識が高まっていることが要因に挙げられるようです。
いろいろな事例の紹介と事故防止対策の説明がありましたが、
私がへぇ~そんなことあるんだぁと驚いたのは電子はかりの設定誤りです。
今から4年ほど前に起きたことですが、
電子はかりの単位を「グラム」ではなく匁(もんめ)(1匁=3.75g)に設定していて、
3.75倍の散剤を渡してしまったとのこと。
匁とは真珠などを測定する単位として用いられるようですが、
まさか調剤薬局の電子はかりが匁だなんて……
また、ヒューマンエラーの要因として3つ挙げられていました。
正解は同じ
正解は右です。NOを合体させたマークなんですって
③人は見たいものを見る(思い込み)
どんな女性が見えますか?
最初は若い女性だと思うのですが、一度老婆に見えると……
今、薬局の安全性を向上させるためには組織と個人の両面の対策が必要です
まず、安全な組織を作るため、ヒヤリハット報告を業務改善にしっかり活用していくことが大切です。
人命に関わる仕事に従事するパイロットは業務に就く前に身体検査があります。
また、バスの運転手は乗車前にアルコール探知器を用いた検査があります。
しかし、私達薬剤師には調剤開始前にそういった検査はありません。
体調不良でも二日酔いでも本人が自己判断で中止しない限り業務に就くことができます。
これは個々の薬剤師の倫理感に委ねられています。
医療過誤を起こさないために個々の安全意識を高める必要性があるのではないでしょうか。