こんにちはウィーズに入社して3年目の薬剤師です。
数十年ぶりに心原性脳梗塞の再発予防薬として発売されました。「プラザキサ」についてです。
今日までは心原性脳梗塞の予防薬としてはワーファリンが唯一の経口剤でしたが、①納豆などの食品、薬品に対する相互作用が多い②感受性に個人差があり、血中濃度の安全域が狭く、定期的な採血検査を必要とする。など制約が多い薬でした。
これに対してプラザキサは納豆などのビタミンKに対する制約もなく、採血をし、血液凝固能を測定する必要もありません。今までワーファリンのマイナスとされていた部分の多くを克服しています。またワーファリンとの比較試験ではワーファリンよりも有効性が高く、大出血のリスクは有意に低かったという結果が出ています。
しかし、よい点だけではありません。問題のひとつとしてワーファリンに対して薬価が高いことがあります。プラザキサの標準量1回150mg1日2回だと132.60×4=530.4円/日、ワーファリン1mgが1錠9.7円なのでかなり値段が上がります。採血が無くなるのでその分で相殺できるのでは?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、それでもプラザキサのほうが高いです。
もし患者様が金額の問題を納得できる方でしたら、非常に有益な薬ではないかと思っています。いままで制約の多いワーファリンしかなかった世界に登場したプラザキサ今後の動向が気になります。
静岡県薬剤師