こんにちは今日は月曜日のお薬の話です。
思わぬ薬同士が相性が悪いというのは結構あることで
そのような薬は相性の悪さの程度によって
併用注意、併用禁忌などとしてリストアップされています。
そんな中でも普段特に注意している薬があります
クレストールという高脂血症の薬は水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウムとの同時服用で血中濃度が
50%になることが知られています。
実際のデータはマーロックスのみで他のデータはないそうですがOTCの便秘薬や胃薬にも多く含まれていますので高用量の水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムの併用は注意が必要です。
もちろん処方薬にもあります。
このようなことを見落として長期でこれらの薬が併用されるとコレステロール値が上昇してあたかも患者様の生活習慣などが悪化したように見える可能性があります
誰も気づかなければ、「最近食事の量が増えたりしたんじゃないですか?」などと聞いてしまいかねません。
やむを得ず併用する場合は検査値が上昇する可能性があることを踏まえなければ患者様に不快な思いをさせてしまうこともあるでしょう。
患者様はもちろんそのようなことは知りませんから「確かにそうなのかもしれない」と無理な食事制限をしたり自己嫌悪を覚えてしまうのも心配です
併用注意の薬というのは非常に多く、しかも理由が不明というものも多いです。
実際の現場では相性は悪いけど治療上のメリットを優先して処方されるということも少なくありません。
併用で効果が上下したとしても常に併用している状態なら薬効や体調の変化を正しく判断することが出来ますが、OTCも含め併用が始まったり終わったりしたときは体調や検査値の変化が何によるものなのか見落とす可能性がかなりあるのではないでしょうか。
薬剤師は併用の前後で患者様の状態の変化を予想することができるという点は職能として重要だと思います。
中部 薬剤師