<目薬使用における良くある質問について>
1.コンタクトレンズ を付けたまま目薬を使用していい?
原則としてはコンタクトレンズをはずし、点眼後5分以上経ってから装着します
この時問題となるのは、レンズ下の涙液中やレンズ内に薬剤が滞留し、
主薬剤による副作用や防腐剤などによる角結膜障害、またレンズ自体の変質などが起きる可能性があるためです。
特にソフトコンタクトレンズは水分を多く含む材質でできているためレンズの上から点眼を続けると
主薬や防腐剤などがレンズ内に吸着・蓄積し、それが徐々に放出されることにより持続的に角結膜に障害を起こす恐れがあります。
このため一般的にソフトコンタクトレンズを付けたまま点眼剤を使用することは禁忌であるという考え方が一般的です。
点眼薬によってはコンタクトレンズを付けたまま点眼して良いものもありますが、
コンタクトレンズの種類(ソフト、ハード(酸素非透過性・酸素透過性))によっても異なりますので、主治医に確認してみましょう
また、結膜炎や感染性眼疾患などの場合、コンタクトレンズ装用自体が病状を悪化させたり治癒を遅らせる原因になるので眼鏡を使用しましょう
2.複数の目薬を使用する場合の順序は?
特に医師からの指示がない場合、5分以上点眼間隔をあけるようにします
(5分以上の点眼間隔をあけることで相互の影響は少なくなると考えられています。)
点眼剤の併用についてしっかりとした検討はなされていないという現状もありますが、
順序をつけるとすると
①水性点眼剤の場合、良く効かせたい方を後に点眼する。
⇒初めに点眼した薬剤の結膜嚢からの排出速度が次の点眼により増大し薬効が減弱する恐れがでるため。
②懸濁性点眼剤は後から点眼する。
⇒水に溶けにくく吸収されにくいため。
③点眼液と眼軟膏の併用では、眼軟膏を後から点入する。
⇒眼軟膏は水性点眼剤をはじくため。
といった感じです
ただ、緑内障治療薬などで点眼順序によって眼圧下降効果が異なる場合があるため、医師の指示がある場合は指示に従って使用しましょう。
中部薬剤師