どうも、入社9年目の薬局薬剤師のTと申します😁
私は小児科門前薬局に勤めているため、
1日来局される多くの患者さんは小さいお子さんです。
解熱剤の坐薬もよく処方されるのですが、
体重に応じて坐薬の量を調節する場合があります。
そのときに、「1回2/3個」とか、「1回3/4個」というように、
坐薬をカッターやハサミで分割しなければならないのですが、
いったい、どのくらいのところで切ればよいのか分からないことがあります。
今回は、その解熱剤として「アルピニー坐剤」をひとつ例に挙げたいと思います。
アルピニー坐剤の場合、100mgと200mgの2規格あるのですが、
両規格とも切る位置は同じです。
分割ラインは、プリントされている「アルピニー坐剤」という文字の
「坐」の前後が2/3個、3/4個を分割するためのラインになります。
切る場合は、ハサミでもカッターでもどちらでも大丈夫です。
余った1/3個や1/4個は捨ててしまいましょう。
アルピニー坐剤は熱に弱く、室温(30度付近)で基材が溶ける場合があります。
これは人間の体温(37度)で溶けるように設計されているためです。
解熱坐剤は『油脂性基材』で溶けやすく、また再分散性が悪いので、
一度溶けてしまった解熱坐剤は、たとえ冷蔵庫に入れて固めたとしても、
坐薬全体の成分濃度が均一に保てなくなるため、分割することは避けたほうが良いです。
解熱坐剤は家に帰ったら、太い方を下にして冷蔵庫にすぐ入れましょう‼
( 茨城県 薬剤師 30代 男性 )