皆さん「徳川家康」はご存じですか?
2023年に放映された大河ドラマ「どうする家康」で嵐の松本潤さんが演じた家康公は、265年間もの間続いた江戸時代を作り上げた初代将軍にあたる人物です。
そして僕が今勤務している静岡県は、そのドラマの舞台になった地。
特にその家康公のお墓が祭られている「久能山東照宮」は栃木県の”日光東照宮”と並んで代表的な家康ゆかりので場所あり、静岡随一のパワースポットでもあります。
そんな久能山東照宮の最奥には家康公の巨大な墓石とともに、「金のなる木」が悠々とそびえ立っているんです・・・。
「金のなる木」。
非常にパワーワードですよね。
皆さんはどんな木をイメージしますか?
お恥ずかしながら、僕は”果実の代わりにお金がとれる木”を想像していました。(笑)
でも本当の「金のなる木」は全く違い、家康公が大切にした”繁栄”のための考え方を象徴したものだったんです。
今回はこの「金のなる木」についての家康公のエピソードをご紹介します。
あるとき、家康公が家臣たちにこう尋ねました。
「世の中には”金のなる木”があるそうだが知っているものはいるか?」
しかし、誰も答えることはできません。
家康公はそれを見て、自ら筆をとり3本の木の絵を描き始めました。
1本目の木は”よろずほどよ木(すべてほど良き)”。
2本目の木は”じひぶか木(慈悲深き)”。
3本目の木は”しょうじ木(正直)”。
これらの木を指して家康公はこう言いました。
「これらを常々心得れば必ず富や名声が得られるだろう。」
すると家臣の1人であり、当時一流の文化人といわれていた細川忠興(ほそかわただおき)が筆をとり、幹の左右に1本ずつ、計6本の枝を書き加え、こう記しました。
”あさお木(朝起き)”
”いさぎよ木(潔き)”
”しんぼうつよ木(辛抱強き)”
”ゆだんな木(油断なき)”
”ようじょうよ木(養生良き)”
”かないむつまじ木(家内睦まじき)”
それを見た家康公は、
「左右の枝が繁栄するならば、一段と多くの富が得られるだろう。」
と言い、家臣たちに対し家の者にも共有するよう命じたそうです。
※久能山東照宮にある看板の文字をこの記事の筆者が現代語訳した文章です。
これらの”木”は誰もが知っていることばかりですが、適当に人生を送っていると忘れてしまいがちな内容だと感じます。
薬剤師は対人業務ですし、こういった当たり前のことを意識するだけで仕事もスムーズに進むのだろうと思った、そんな久能山東照宮参りでした。
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(静岡県 薬剤師 20代 男性)