先日熱海に立ち寄る機会があり、ふらふらと街中を散策していました。
以前は住居兼商店であった雰囲気の佇まいの外観に「塩」というホーロー看板がかけられていました。よくレトロな町並みのセットなどで見かけたりするこの看板どういう意味があるかご存知ですか?
それは、みなさんがよく知る「塩」の歴史を紐解くことになります。
今では、スーパーや、コンビニですら購入が可能な「塩」ですが、昔はどこでも購入することは出来ませんでした。以前は、塩は生活必需品として、国による「専売制」が取られていました。
「塩」は人間が生きていく上で欠かせないミネラルで必需品です。それが日露戦争の頃、海外からの安い塩が大量に輸入されはじめていました。その当時の日本の塩は海外の塩に比べて質のいいものとは言えませんでした。このままでは日本の塩業の存続が危ぶまれていたため、国をあげて塩業の技術向上と、財源確保のために「専売制」を始めたとされています。
そこから、国が塩の販売を管理し、許可を得た商店があのホーローの看板を下ろして販売をしていたわけですね。
日本の塩の専売制が定められていた期間は、1905年から1997年までとされています。あれ、意外と最近じゃありませんか?
去年放送されていたNHKの朝ドラ「まんぷく」でも、塩づくりが話題になりましたね。ドラマの中でも塩の専売局が出てきたように、当時は専売局を通じて出荷するほかなかったわけです。まぁ、世良さんがちょろまかして闇市に流して不正に儲けを得たりしてひと悶着ありましたが…。
あのときのお茶の間の世良さんへの評価はどん底でしたね。笑
話が、若干それてしまいました。
そういった「塩」をめぐる歴史があの看板には詰まっているのです。何気なく見かける風景にもそういった面白い出来事が詰まっています。
塩の歴史をさらに知りたい方は、2015年に渋谷区から墨田区に移転したたばこと塩の博物館でさらに詳しく知ることが出来ます!
興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。