SGLT2阻害剤

最近発売された新しい糖尿病治療薬、SGLT2阻害剤についてご紹介したいと思います。
SGLT2阻害剤とは、これまでの糖尿病治療薬とは全く異なる作用で血糖値を下げます。
近位尿細管という尿をろ過していく部分において、糖の再吸収をつかさどる輸送体であるSGLT2を阻害することで、尿中への糖の排出を促進し血糖を低下させます。
つまり、血糖値が高いその糖分をおしっこから出してあげようという薬です。

インスリンを介さずに血糖を降下させることが可能なため、低血糖が起こりにくい、肥満をおこしにくいことが予想され、期待されている糖尿病の新薬です。
SGLT2阻害剤は数社からいくつか類似医薬品として発売されましたが、その中で「アプルウェイ」という今回発売された薬は、SGLT2阻害薬の元となったフロリジンという成分がリンゴの樹皮から発見されたことが由来となっているそうです。
このように、自然界にある成分から医薬品を創製する方法はかつて、かの有名なドラマのなかで「青カビからペニシリンを作る」ということでも見たことある方は多いと思います。
以前、DPP-4阻害薬という糖尿病治療薬は血糖値を下げる効果がある薬ですが、もともとは毒トカゲの唾液から抽出された成分をもととして作られたそうです。
私たち人間よりもはるか昔から進化を続けてきた自然界にはまだまだ知られざる未知なる部分が隠されているんですね。
今回のSGLT2阻害剤は糖尿病で苦しむ多くの患者さんの手助けになる可能性があるため、これから目が離せない存在です。

それにしても、身近な存在のリンゴからこんな薬が登場するなんて本当に不思議だなと思いました。
あ、でもリンゴの実やリンゴの皮をたくさん食べたからと言って血糖値が下がるわけではありません(むしろ血糖を上げる)のであしからず・・・。

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