不妊治療の薬剤

こんにちは

新人の自己紹介ブログも無事終わり、本日から通常のブログが再開となります

月曜日はお決まりのお薬のお話です

今回は不妊治療の薬物療法の一部をお話させていただきます

1:カバサール錠

高プロラクチン血症の方に用いられる薬剤です

プロラクチンとは産後に母乳を出し排卵を止める役割がありますが、

妊娠を求める際に高プロラクチン状態だと排卵の妨げになるため、

カバサールを服用することでプロラクチンを下げる目的で処方されます

服用方法ですが週に1回1錠カバサール0.25mgを服用します

カバサールには0.25mgと1mgがあり、

1mgは通常パーキンソン病などに使われるため、

調剤や監査の際には十分注意する必要があります

副作用には吐き気胃の不快感立ちくらみなどがありますので、起き上がる時などはゆっくり起き上がるようにしましょう

薬の飲みあわせで注意が必要なのは降圧剤があげられます

降圧剤と併用することで血圧が下がり過ぎる可能性があるので、治療を開始するときはDrの指示をあおぎましょう

2:クロミッド錠

排卵誘発剤です。

通常服用後1~2週間で排卵が起こるとされています。

服用方法は月経開始の3~5日目(ドクターによって指示が異なる場合があるようです)から1日1錠5日間服用します

主な副作用は目のかすみ吐き気倦怠感などがあります

そのほか長期使用することで子宮の膜が薄くなることで着床しにくくなることもあるそうです

また多児の可能性も通常より高くなるので、経済的、精神的負担がかかるため家族にも十分相談しましょう

ほかにもいくつかの不妊治療がありますので、Drと相談しながらそれぞれに合った治療をすることが必要となります

京都府 薬剤師 30歳 ♂

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調剤報酬改定説明会

こんにちは月曜日の薬の話です

今日は薬ではなく、4月からの調剤報酬改定についてです。

先日行われました、調剤報酬改定の説明会に行ってきました。
IMG_0126.jpg
IMG_0129.jpg
浜松市中の管理薬剤師、開設者が集まってすごい人数でした
配布された資料も厚い
270ページくらいあります。重い

さて改訂点ですが、患者様が変わったなと感じるのは
   「処方箋のテンプレート」
  「薬情の後発品在庫の有無」

ではないでしょうか。

IMG_0140.jpg

処方箋に関しては上記のようなテンプレートになり、
薬ひとつひとつにつき後発への変更の可否が記載されます。
これにより医師の選択肢が増えより後発変更可能な薬が増えそうです

またお薬の説明書には薬の値段が記載され、後発品の在庫があるかどうかが、記載されるようになりました
これが結構便利で、患者様にも後発の存在を知らせることができ、患者様からの後発品のご指名もありました

写真

今回の改定で、国が進める後発品使用促進には確実に進んでいると受取れました

患者様への後発品があることを知らせる、
さらに薬価を記載することで、より金額面で安くなることをアピールするなど
患者様から後発への変更を希望してもらうような工夫がされています

今後、国が進める使用率30%に達する日も近づいていると感じました

静岡県 薬剤師 男性 26歳

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ジェネリック医薬品

最近、ちらほらとジェネリック医薬品の名前が変わっています

というのも厚生労働省からジェネリック医薬品の販売名に関して通達があったからです

どういうことかわかりやすくといいますと、1つの同一成分の薬にジェネリック医薬品の会社がそれぞれ好きな名前をつけていたわけなんですね

というとわかりづらいですね。

もっとわかりやすくいいますと・・・

日本人が自分の国を「日本」と名前をつけました。でもアメリカでは「ジャパン」と呼び、フランスでは「ジャポン」と呼び、スペインでは「ハポン」と呼んでいるような感じなんです。
同じ日本なのにみんな自分が呼びたいように名前をつけた感じですね

どうですかわかりやすくなりました


こういう状況が続くとおんなじ成分名のお薬なのに名前がまったく違ってわかりにくいということになるわけです。

そこで先ほどの厚生労働省の通達です。

後発品の名前は「成分名+会社名」という形が一般的になったというわけなんですね。

それがどうしたのなにか薬局に関係あるの

というとおおありです


たとえば、薬の引き出しの入れ替えがよい例でしょうか。

一般的に薬局では薬を同じカテゴリーで分け、それをアイウエオ順でならべていきます。
もしお薬の名前が変わると引き出しの位置が変わるわけです。
たとえば「あ○○」というくすりが「ふ○○」とかわったら「あ」から「ふ」までのくすりの引き出しが1つずつずれていきます。
この数が多くなると「この間までここにあったはずの薬はどこにいったの

いつもずっと働いている薬局内の薬の行方がわからなくなるわけです


今年は4月1日から診療報酬の改正もあり別の部分でもいろいろ変更があります。
その内容は省略するとして、

そんなこんなでいろいろな変更に悪戦苦闘している今日この頃です



関東 30代 男性 薬剤師

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水利尿薬「サムスカ」について

ブログをご覧の皆様、こんにちは
先日、「サムスカ」という薬の勉強会があり参加してきたので、今回はそれについてお話します

「サムスカ」は2010年12月に発売された、バソプレシンV2-受容体拮抗剤という新しい作用機序の利尿薬で、「心不全における体液貯留」が見られる方に使用されます。

一般的に利尿薬は、水と一緒にナトリウムやカリウムなどの電解質も排泄するため
低ナトリウム血症や低カリウム血症の心配があるのですが、

このサムスカという薬は電解質への影響がなく、水だけを排出するという特徴を持った薬で、「水利尿薬」と呼ばれます

基本的には、入院患者さんに使われる薬なのですが、発売されて以後、使用実績も増えてきて、
外来の患者さんにも処方されるケースが少しずつ出てきているようです。

利尿効果は非常に良く、kg単位での体重減少と、尿量の増加が期待できるというデータ見せてもらいました。

ここでちょっと気になることが…。

利尿剤というと血圧を下げる目的でもよく使用されています。

これだけ利尿効果が高いと血圧への影響は と思いましたが、

血圧は変化させないとのことでした

なかなか画期的な薬ですね


ただ


サムスカはナトリウムを排泄しないため、水利尿作用により血液濃縮が起こり、高ナトリウム血症の心配が出てきます。
そのため、水分バランス(摂取・排泄)の管理が非常に大切になってきます

今まで、輸液の場合は生理食塩水と自由水との組み合わせで輸液内容を選ぶことができたのに対して、

利尿というとナトリウム利尿のみでした。

今後はサムスカと他の利尿剤との組み合わせで、利尿内容を選択できることになり
幅が広がったんですね

 
今後も新薬の開発に期待です

中部薬剤師 34歳

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オブラートとお薬

こんにちは。

月曜日のお薬の話です。

皆さんオブラートって知ってますか?

お薬を飲む場合はもちろんお菓子などでも使われていますよね。

以前旅番組で見たんですが

現在みんなが知ってる薄いオブラートを発明したのは三重県の医師、小林政太という方だそうです。


これは知らない方が多いんではないでしょうか?

原料はでんぷんです。

僕の働いている店舗でも取り扱っていますが棚卸のときにふと気になりました

「口に入るものだけど賞味期限が書いてない!」

3銘柄あるうち2銘柄がそうでした。

メーカーに問い合わせると、製造から3~5年が目安です、とのこと。

製造日は商品にコードがあったので(教えてもらわないと分からないけど)分かりました。

あいまいで、えーっと思いましたが最近になって表示を明確にするよう業界で努力しているようです。

さて、薬局でのオブラートの需要はといいますと

やはり苦い薬=粉薬を飲むときに特にご高齢の方にお買い求めいただくことがほとんどです。
袋状になっていて手元が不自由なかたでも使いやすいものが好評です

しかしオブラートで包まないほうがいい薬というものもあるんですね。

漢方芳香健胃薬とよばれるものは

その独特のにおいや味も期待する薬効を引き出すのに重要です。

このタイプの薬をもらっている方にはぬるま湯や水に溶いて飲んでもらうなど説明する必要がありますね!

溶かしても味や匂いはあるのでそこは我慢になってしまいますが、、(^ – ^;)


なんでもオブラートはだめよ!
の話でした。

28歳愛知県薬剤師

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ムコスタ点眼液

お薬のお話です。
皆様、ムコスタ(成分名:レバミピド)と聞くと、どんな薬を思いつくでしょうか恐らく、胃の薬と答える方が多いのではないでしょうか。
今回、ムコスタ点眼液というものが上市されました。一応ですが、成分名もレバミピドです。作用は、眼のムチン産生を上昇させるそうです。
レバミピドは、胃でも効き、眼でも効く面白い成分なんだなと痛感させられました。

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アレジオン その2

こんにちは月曜日の薬の話です

花粉症の話が多いですが、今回も花粉症の話です。しかもまたアレジオンの話です。

先日のアレジオンの勉強会でのことでした。

私は、抗ヒスタミン薬で眠くなる理由

「ヒスタミンは覚醒のための物質で、脳へ移行した抗ヒスタミン薬はヒスタミン受容体で拮抗する
だから、人が目覚めているのに必要なヒスタミンが減ってしまい眠気が出る

と考えていたのですが、

もう一つの眠気の原因を知りました!!

なんと…
「抗ヒスタミン薬を服用すると脳の血液量が低下する」ということでした

確かに脳の血液量が減ると脳に栄養酸素が回らなくなり眠くなりますね

だだし、どちらの理由が眠気に大きく寄与しているかはまだわからないようです

ちなみに一番血液量に影響する抗ヒスタミン薬では約半分に減りアレジオンではほとんど減らないようです。

勉強になりました

これからは眠気について評価する際は脳への移行率だけではなく、脳の血液量についても考慮していきたいと思います。

静岡県薬剤師 26歳 男性

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花粉症治療薬

ブログをご覧のみなさまこんにちは
そろそろ花粉が飛び始める時期ですね。

今年の花粉の飛散量が気になるところです
大量飛散した昨年と比較すると大幅に減少する予測ですが、例年の花粉量と比較すると、それほど少なくありません。
油断はできないですね

花粉症は花粉飛散量の増加に伴って症状も重症化するため、花粉の飛び始める2週間くらい前から治療を開始する初期療法が推奨されています。

花粉症の症状のくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどはケミカルメディエーターが鼻粘膜にある知覚神経や粘液の分泌腺、血管などを刺激することで引き起こされています
ケミカルメディエーターとはヒスタミン、ロイコトリエン、トロンボキサン、プロスタグランジンなどです。

これらの働きを抑えるため花粉症の薬がいろいろとあるんです
その一部を紹介すると、

ケミカルメディエーター遊離抑制薬:アレギサール、ペミラストン、リザベン
花粉が体内に入ったとき、ケミカルメディエーターが出るのを抑える薬です。薬を使い始めてから十分な効果が現れるまでに1~2週間ほどかかるため、早めに使用を始める必要があります。

ケミカルメディエーター受容体拮抗薬
①抗ヒスタミン薬
大きく分けると古いタイプ(第1世代)のものと新しいタイプ(第2世代)の2種類があります。

第1世代:タベジール、ポララミン、ペリアクチンなど
服用後早期に効果が現れますが、眠気や口の渇きなどの副作用が出やすい。

第2世代:ザイザル、クラリチン、アレロック、アレグラ、タリオン、ジルテック、エバステル、アレジオン、セルテクト、ザジテン、ゼスラン・ニポラジン
最大の効果が現れるまでに第1世代よりもやや時間がかかる。第1世代よりも眠気や口の渇きが少ないのが特徴です。

②ロイコトリエン受容体拮抗薬:キプレス、シングレア、オノン
効果発現に1~2週ほどかかる。連用で症状改善率が上昇。

③プロスタグランジンD2・トロンボキサンA2受容体拮抗薬:バイナス
効果発現に1~2週ほどかかる。連用で症状改善率が上昇。

他にもTh2サイトカイン阻害薬ステロイド薬点鼻の血管収縮薬など色々と薬がありますが
書ききれないのでこの辺で。

花粉症に限ったことではないですが、症状や薬の効果には個人差があります。
受診する医療機関の先生ともよく相談して、つらい花粉飛散の時期を乗り越えましょう

中部薬剤師

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続・リピディルの話

こんにちは!月曜日お薬情報です。

実は先月リピディル尿酸値も下げますよーって

掲載したんですが

今日もリピディルです!!

(メーカーの回しもんじゃないです)

いやいいタイミングで新しいことがありまして。

いつものように某店でリピディルを出していると

「リピディル錠80mg」の処方が。

・・・?

「てんちょー錠剤出たんですか?」

「あーそういえば(メーカーの)担当者が来て言ってたよ」

「80mgですか・・・??」

そう、リピディルは錠剤が発売されたんです。

今まではカプセルで100mgと67mgがありました。

今度は錠剤で80mgと53.3mgがあるんです。


お気づきでしょうか?


例えば200mg飲んでた人はどう切りかえるのー!!

患者様に説明する時、どれが正しいでしょうか?

①80mgを2T分2、ちょっと薬効は下がるが問題ないことを説明

②80mgを2T分1、薬効は全く変わらないこと説明

③53.3mgを4T分1で、成分量は増えて薬効が上がるが少量なので問題ないと説明

④53.3mgを4T分2で、成分量は少し増えるが薬効は全く変わらないこと説明

どうでしょうか・・・

答えは②でした!

つまり、100mgカプセル1Cと80mg錠が同等の効果ということです

また、67mgカプセルは53.3mgカプセルと同等です。

錠剤になって特殊な製剤技術により吸収率を増大させているそうです。

ちなみにカプセルと同様用法は分1です!!

何も説明しないで患者様が成分量が違うことに気づいたら、不安に感じるかもしれませんよね。

愛知県 薬剤師

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市販薬との飲み合わせ

こんにちは、月曜日の真面目なお薬の話の時間がやってきました

今回は抗生剤市販薬の飲み合わせについて書きたいと思います

抗生剤のなかでもニューキノロン系合成抗菌剤(クラビットやジェニナックやシプロキサンなどなど)について書きます

①市販の胃薬との飲み合わせ

→市販の胃薬にはアルミニウムマグネシウムなどが含まれ胃酸の働きを抑えるものが多くあります。
アルミニウムやマグネシウムはニューキノロン系合成抗菌剤の有効成分と結合しやすくなっており、結合した物質は血液中に吸収されにくくなるため、薬の効果が弱まるとされています

②市販の解熱鎮痛剤との飲み合わせ

→痛みや発熱を抑える市販薬や総合感冒薬に含まれる成分とニューキノロン系合成抗菌剤と飲み合わせることで、痙攣や興奮などといった症状が起こる危険性があります

上記のようなことを防ぐため、市販薬を購入する際にも医師や薬剤師に相談することが大切です

京都 薬剤師 30歳 ♂

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