アレロック顆粒

こんにちは月曜日のまじめなお薬の話です。

今回は「アレロック顆粒」の話です

まずは簡単な用法の説明から
2歳以上の7歳未満の小児:1回2.5mg{1包(0.5g)}、1日2回朝及び就寝前服用。
とのことでした。ありがたいことに一回分でパックになっています。
 小児の薬といえば気になる味ですが、特別な味付けはありませんでした。ほんのり乳糖のような味がするだけです。食感は顆粒が大きいためかゴマを食べているような感じした。
メーカーの説明では、混ぜて味の変化を起こす食品、薬剤はないとのことでした

さて、アレロック顆粒の直接的なライバルになるのが同じ2歳以上から使えるジルテックDSになります。今回は適応、副作用を無視して用法(2~7歳に限定)、製剤の点から比較してみます。

①用法
アレロック:1日2回朝及び就寝前服用
ジルテック:1日2回朝食後及び就寝前服用
 特に大きな違いはありません。

② 味
アレロック:ほんのり甘い
ジルテック:イチゴ味
味については個人差が大きいと思いますが、アレロック、ジルテック共に水に溶けるので保護者は飲ませやすいと思います。

③ 調剤のしやすさ
アレロック:分包品あり
ジルテック:分包品無、また分包機、分包紙への付着性が高い。
調剤としてはアレロックの方が楽です。ジルテックは付着しやすいのでどうしても分包時に誤差がでてしまいます。

どうでしょうか3点比較しましたが薬剤師としてはアレロックの方は調剤が容易なので、優位です。有効性の差についてはメーカーには比較データがなかったのではっきりとしませんが、アレロックの方が、有効性、眠気共に強いと予想しています。
 まだ発売されて、間もない薬ですが、アレロックとジルテックどちらが患者様に気に入られるのか今後の患者様からの意見が気になる薬です。

静岡県薬剤師

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インフルエンザ治療薬

ブログをご覧の皆さまこんにちは

11月に入り、朝の冷え込みが厳しくなってきましたね
インフルエンザのシーズン到来です

現在薬局でお渡しするインフルエンザの治療薬は全部で3種類

タミフル・リレンザ・イナビルです。
(正確にはシンメトレル(A型のみ適応)もありますが。)

数年前はタミフルのみしかなく、インフルエンザの季節がくるとタミフルの在庫確保に奔走していたものです
徐々に種類が増え、インフルエンザ治療も幅が広がってきたように思います

イナビルは昨年発売されたばかりの吸入薬で、特徴は1回の使用で済むという点です

1回の使用で済むのですが、1回に吸う回数は1本で4回

10歳以上の方だと、2本吸う必要があり、全部で8回と吸入回数が多いんです

昨シーズン、うまく吸入させることが出来ず、吸入指導の仕方に悪戦苦闘しました

特にお子さんの場合で、なかなか吸い込めなかったり、吸う力が弱かったり、吸入器をくわえたまま息を吐いたりなど…。
分かりやすい吸入指導の勉強ですね…(-_-;)

しっかりと吸入できないと、十分な薬の効果が期待できません。

気になることは何でも気軽にご相談ください


中部薬剤師

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1日1回

こんにちは。愛知県は安城市の薬剤師です。

今日はあの軟膏剤のふとした疑問に迫ってみたいと思います。

それは

「水虫の塗り薬」です。

何を疑問に思ったかというと

用法:1日1回

の製品てなんで1日1回でいいんだろということ。

1回じゃない薬はハイアラージン、パラベール、フロリードなどですが

個人的な意見ですが、この辺りの薬はあまり水虫では出ない気がしませんか

何店舗かで経験した中では

水虫には1日1回の製剤がよく出ていると思います。楽だしね。

当店で使用している製剤のメーカーに聞いてみたところ

メ「1日1回で十分効果があったからです」


 「十分てどうなると十分なんですか?」 
(聞き方が嫌な客ですねえ 汗)

メ「すでに発売されていた○○と同等ということです」

 「それが十分?もっと効けばいいと思うんですけど何回か使えばもっと効くんですか?滞留性がよくて1回とかなんですかね?」 

メ「1日1回のテストしかしてないのでわかりません、滞留性もすぐにお示しできないのですが。。。。

新しく薬作るときは前よりいい薬じゃないと新薬といえないんじゃないの?水虫なんて特に長期になりやすいんだから!
と思いつつ。最初から前習えで1回でしか検討してないようです。

腑に落ちないので名前は有名なラ○シールの会社にも聞いてみたところ1日2回以上使っても薬効に変化はないとのこと、滞留性のデータもFAXしてくれました。

現実的には1日1回と決まっている製品は1回じゃないと適応外の用法となってしまうわけなのでどうせ1回で使うのですが、何回も塗りたがる患者様などに

すぐ落ちちゃったりしなければ何回使っても効きは変わりませんよ」

とはっきり説明できるかどうか。

その辺りも薬の採用に考慮できたらベストだな、と感じました。

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ステロイド外用薬の誤解

こんにちは月曜日はお薬のお話の時間です

今回はステロイド外用薬についてお話します

ステロイド外用薬が処方されると「ステロイドって怖い」とか「ステロイドは嫌」と言われる方が多くいらっしゃいます

ではなぜステロイド外用薬が怖いと思われるようになったのでしょうか

今回はステロイド外用薬で患者様がイメージされる誤解をいくつか紹介したいと思います

皮膚が黒くなる?

→ステロイドの成分によって皮膚が黒くなることはありません

黒くなったと誤解されるのはアトピー性皮膚炎や湿疹などの皮膚が治癒していく過程での一時的な変化によるものです。

ステロイド外用薬は毛細血管を収縮し、塗るとお肌は白くなり、長く続けると皮膚が薄くなります。

それにより治癒していく過程において黒くなった部分が普段より黒く見えるようになります。

多くは一時的な変化でおさまっていくのですが、「長い間治療せずに放置していた」「治療を途中でやめてしまった」といった方は特に黒くなりやすい傾向があります。

またステロイドに限らず、その他の外用剤でも添加物の成分が原因で日焼けを起こすことがあります。

副作用が強い?

→副作用について聞かれるかたの多くはステロイドの内服薬や注射薬と混同しているケースが多く感じます

例えば、「ムーンフェイス(顔が丸くなる)」「糖尿病」「骨粗鬆症」などの副作用は大量のステロイドを飲み薬点滴などの方法で、長期間使用した場合に起こる可能性があります

実際に医師の指示にしたがってステロイド外用薬をした場合上記のような全身性の副作用はまず起こりません

では、ステロイド外用薬で起こりうる副作用とは

どの外用薬でも稀に起こりうる接触性皮膚炎があります

また長期にわたって使用する場合には①でも触れている皮膚が薄くなることや多毛などがありますが、薬を中止するとたいていの場合は改善されます

今回上記2つを挙げさせてもらいました

どのお薬にも言えることですが、自己判断での服用や中止により症状を悪化させたり、副作用のリスクを高めたりすることがあります

医師の指示に従って適切に薬を使用しましょう

京都 薬剤師

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ビスホスホネート製剤について

お薬の話です。今まで、一日一回、一週間に一回と2種類あったビスホスホネート(BP)製剤ですが、9月に、一ヶ月に一回服用で効果がある、ボノテオ/リカルボン50mg(成分名:ミノドロン酸)が上市されました。既存の製剤は、1mgとして薬価収載されていました。
現場では、BP製剤の飲み間違え、飲み忘れが常態化しているように見受けられます。そういう方には、一か月に一回だけの服用で済むのでわずわらしさが無いので、アドヒアランス(=服薬治療への主体的参加)の向上に一役買う新薬だと思っています。

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トラムセット

こんにちは月曜日のまじめな薬のお話です

 今回は7月に発売されたトラムセットについてです。この薬は以前から発売されていたトラマール(トラマドール)37.5mgとカロナール(アセトアミノフェン)325mgの配合錠です。トラマールの適応が癌性疼痛であるのに対してトラムセットは非がん性慢性疼痛、抜歯後の疼痛の適応となりました

 私はトラマールの適応が非がん性慢性疼痛まで広がると思っていたのですが、配合剤として発売されるとは驚きました。配合の割合については臨床試験で試した結果決められたみたいです。残念ながら私にはトラマールの投薬経験がありませんが、「吐き気」が高い確率で発生するようです。ただし2,3日の服用で緩和されていくとのメーカーからの説明を受けました。

 薬局で働いていると、多くの高齢者の方に腰、膝の疼痛に対して長期にわたり非ステロイド系鎮痛剤が処方されている例を見ますが、みなさんご存知の通り、高齢者に対する長期非ステロイド剤投与は腎機能低下、心不全、胃腸障害等のリスクを高めます、しかも疼痛が非ステロイドでは緩和されていない方も多くみられます。今回のトラムセット発売により疼痛に苦しむ患者さんに今後、新たな治療選択肢が生まれたと思いました。痛いのはみんな嫌いなので今後の動向が気になります

静岡県薬剤師
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人工唾液

今日は処方薬の中でも使う部位が珍しい薬をご紹介します。

その名もサリベートエアゾール

口に噴霧する薬というのが全然違う薬ですが

処方薬ではあとニトロールスプレーくらいしか思いつきません・・・

そういえばサリベートってどれくらいの回数使えるのか なと

使う患者さんは一定の間隔で無くなる前にいらっしゃるので

気にしていなかったのですが

初回は聞かれたら目安を話せた方がいいのかなと思い

メーカーに聞いてみました

答えは



大体50回

です。


メ「あ、でも押し具合や押す秒数によってだいぶ変わりますので」

・・・ですよね。

ぱっと答えられる方すごいです。

適応を考えてもいろんな薬局でしょっちゅう出るものではないので・・

ちなみに適応は

①シェーグレン症候群による口腔乾燥症

② 頭頸部の放射線照射による唾液腺障害に基づく口腔乾燥症

です。

んで改めて添付文書よく読んだら

「1~2秒の噴霧で1g」⇒1回の使用目安

・・・!?

 「用量1缶50g」 


・・・!!

割り算すれば出ましたね、メーカーさん余計な手間取らせてすいませんでした

ここで覚えて頂きたいのはつまり


「サリベートの使用可能回数は知らなくても添付文書見ればわかる」

ということでして、、、そんだけのことでして(汗)

ちなみに上記の疾患でなくても口の渇きを訴える方がいらっしゃいますが

そのような方に対してはどうすればいいでしょうか。

内服薬でも唾液を出しやすくする薬はありますがやはり適応は限られたもの です。

医師が診ても処方に苦慮する事もあるかもしれません。

調べてみました

市販のものでも人工唾液ではないですが

色々な工夫をした市販薬があるんですね

恥ずかしながら、初めて知りました。

口の乾燥、保湿、等で検索すればすぐ出ます。

実際これを毎日使ったら月いくらくらいかかるのかなとか考えます。

処方薬だけ考えてちゃいけないな、と改めて感じました

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愛知県 薬剤師
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鎮痛剤と胃腸障害

痛み止めの薬によって胃粘膜障害(胃潰瘍など)が引き起こされることは薬剤師のみならず一般の方にもよく知られています

今回は鎮痛剤を服用するとなぜ胃腸障害が引き起こされるのかを書きたいと思います

まず痛みや炎症の原因となっているのはプロスタグランジンE2(以後PG-E2)と呼ばれる物質であり、

鎮痛剤はこの痛みの原因物質であるPGの生成を抑えることにより炎症(痛み、腫れ、熱)を抑えます。

そして胃の粘膜では胃の粘膜を保護するPG-I2という物質が作られます

お気づきかもしれませんが、鎮痛剤を服用することで痛みの原因物質であるPG-E2の生成を抑えるのと同じく、胃の粘膜を保護するPG-I2の生成も抑えることで胃腸障害が引き起こされることになります

この胃腸障害のリスクを下げるために、プロドラックと言われる血中に入ってから有効成分に変化するような薬や、剤形を変えることで直接胃の粘膜を刺激しない経路で薬を吸収させたり、PG-E2をより選択的に抑えるCOX2阻害剤など色々な薬が開発されています。

ですが「クスリ」に「リスク」はつきものです。

処方箋がなくても購入できる「ロキソニンS」も先日販売が開始され、より身近になった鎮痛剤。

たかが鎮痛剤と思われがちですが鎮痛剤による胃潰瘍は多発性、難治性で自覚症状にあらわれにくいとされています。

自己判断で常用したり、連用することはリスクを上昇させます。

かならず、医師・薬剤師の指示を受け、正しく薬を使用しましょう

京都 薬剤師

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トラゼンタ錠

こんにちは、月曜日の真面目な薬の話です。今回は4成分目のDPP4阻害薬「トラゼンタ錠」についてです

その前に、DPP4阻害薬が発売され約一年が経ちましたが、その有効性の高さには驚きましたまた、発売当初は、適応が認められている併用薬の違いに戸惑いながら調剤をしていましたが、現在は落ち着いているようです。

 さてさて、この併用薬に戸惑いながら調剤しているとき私は、透析設備のある病院の門前で働いていました、みなさんご存知の通り、腎機能と糖尿病には密接な関係があります。ここで察しのいい方はお気づきかもしれませんが、DPP4阻害薬は成分によって腎不全に対して慎重投与、禁忌の違いがあります。当時は覚えること、注意することがいっぱいでした(笑)

 本題ですが、今回発売のトラゼンタ錠は胆汁排泄型なので、腎機能による投薬禁忌、容量の調整がありません。また、腎機能低下患者に腎排泄型の薬を投与すると、副作用リスクが高まりますが、胆汁排泄型の薬ではそのリスクが低いと考えられます。2型糖尿病患者の多くが腎機能低下のリスクを有しているか、合併していることを考えると、トラゼンタ錠は非常に有益な薬ではないでしょうか

ただ承認時点では単独での使用しか認められていません!!他の糖尿病との併用が認められていません。追加承認を受けるのでしょうか?まだまだ覚えること、注意することが増えそうです(笑)

静岡県薬剤師

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目薬使用における質問

<目薬使用における良くある質問について>

1.コンタクトレンズ を付けたまま目薬を使用していい?

原則としてはコンタクトレンズをはずし、点眼後5分以上経ってから装着します

この時問題となるのは、レンズ下の涙液中やレンズ内に薬剤が滞留し、
主薬剤による副作用防腐剤などによる角結膜障害、またレンズ自体の変質などが起きる可能性があるためです。

特にソフトコンタクトレンズは水分を多く含む材質でできているためレンズの上から点眼を続けると
主薬や防腐剤などがレンズ内に吸着・蓄積し、それが徐々に放出されることにより持続的に角結膜に障害を起こす恐れがあります。

このため一般的にソフトコンタクトレンズを付けたまま点眼剤を使用することは禁忌であるという考え方が一般的です。

点眼薬によってはコンタクトレンズを付けたまま点眼して良いものもありますが、
コンタクトレンズの種類(ソフト、ハード(酸素非透過性・酸素透過性))によっても異なりますので、主治医に確認してみましょう

また、結膜炎や感染性眼疾患などの場合、コンタクトレンズ装用自体が病状を悪化させたり治癒を遅らせる原因になるので眼鏡を使用しましょう

2.複数の目薬を使用する場合の順序は?

特に医師からの指示がない場合、5分以上点眼間隔をあけるようにします
(5分以上の点眼間隔をあけることで相互の影響は少なくなると考えられています。)

点眼剤の併用についてしっかりとした検討はなされていないという現状もありますが、
順序をつけるとすると

①水性点眼剤の場合、良く効かせたい方を後に点眼する。
⇒初めに点眼した薬剤の結膜嚢からの排出速度が次の点眼により増大し薬効が減弱する恐れがでるため。

②懸濁性点眼剤は後から点眼する。
⇒水に溶けにくく吸収されにくいため。

③点眼液と眼軟膏の併用では、眼軟膏を後から点入する。
⇒眼軟膏は水性点眼剤をはじくため。

といった感じです

ただ、緑内障治療薬などで点眼順序によって眼圧下降効果が異なる場合があるため、医師の指示がある場合は指示に従って使用しましょう。

中部薬剤師

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