漢方

こんにちは
今日は漢方薬について取り上げます

病態を知る物差し
①病期(ステージ)
② 寒熱
③ 虚実
④ 気・血・水

① 病期により漢方薬を使い分けます
漢方医学では生体の持っている反応性重視します
病気の時期で生体防御は変化するので、それに合わせて使用する漢方薬も異なります。

たとえば、風邪を例にとると急性期~亜急性期~慢性期(もしくは回復期)により使用する漢方が異なるのです。
一般薬として有名な葛根湯は風邪の初期のぞくぞくっとして風邪かな?という時に服用するとじわっと汗が出てよく効きます。
ところが急性期を過ぎた風邪には葛根湯は効果がありません
病気に対するからだの反応が変わったためです。


② 温めるもの/冷やすものを使い分けます

漢方医学では、病態の多くを「寒」「熱」に大別します。
「寒」は冷えからくる痛みなど慢性期によく見られるものです。
「熱」は発熱や炎症反応など急性期に現れやすい症状です。「寒」には温める、「熱」には冷やす漢方薬を使います。

食べ物にからだを温める性質のもの、冷やす性質のものがあるように、漢方薬・生薬にもからだを温める生薬と冷やす生薬があります。
からだを温める生薬の代表は附子(ブシ)、乾姜(カンキョウ)、経皮(ケイヒ)など、冷やす生薬の代表は石膏(セッコウ)、芒硝(ボウショウ)、黄連(オウレン)、大黄(ダイオウ)などがあります。

③ 体格・体質・状態によって使い分けます
体力・体質や病気に対する反応の強さで「虚証~実証」に分類します。
「虚証」は抵抗力や回復力が不足な状態、「実証」は充実・過剰な状態です。
「虚証」には足りないものを補う「補剤」を、「実証」には過剰なものを排出する「瀉剤」を主に使います。

④ 恒常性を保つ3つの要素
生体の恒常性は気・血・水の3つの要素で維持されていると考えます。
「気(キ)」は活力・生命機能を維持するエネルギーのこと。元気の「気」
「血(ケツ)」は生命を物質的に支えるもの。血液やホルモンに近い
「水(スイ)」は潤し、冷やすもの。体液、細胞間液、汗や唾液、消化管液などに匹敵します。


漢方は漢字が多くてイヤな感じ~

って感じた方、ポイントはここから

この「物差し」を実際の症状にあてはめて処方されているんです。
その人の症状、タイプにあった漢方なら苦味や香りは気にならないものが多いんですよ

一般的には漢方薬は煎じ薬ですから、
エキス顆粒製剤もお湯で溶いて服用した方が吸収は良いといわれています
ただし、冷やす漢方薬は冷やして服用すると効果的なんですよ

それでも、味や香りが苦手な方はオブラートを使ったこんな服用法はいかがでしょうか

① コップに水を少し入れる
② オブラートで漢方薬を包む(筒型オブラートがおすすめ)
③ オブラートから漢方が漏れないようにする
④ 包んだままコップに入れる
⑤ オブラートの表面がゼリー状になったのを確認する
⑥ そのまま水と一緒に飲む

最後におまけです
今年の3月に軍艦島へ行ってきました

世界文化遺産に推薦が決定した「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の構成資産のひとつです。
この小さな島に最盛期には約5300人もの人々が住み、当時の東京都の9倍もの人口密度となったそうです。
大正5年に建てられた日本最古の7階建て鉄筋コンクリート造高層アパートはここ軍艦島に作られたんですって
人気漫画「○○の巨人」実写映画のロケ地して今後注目されそうです

写真1 

写真2

千葉県 アラフォー 薬剤師

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